フルートといえば、管楽器の中でもポピュラーな楽器の1つです。
昔演奏していたものの、今はもう吹かなくなってしまったので手放したいという方や、亡くなった家族が所持していたので買取に出したいという方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、フルートの買取相場や高く買い取ってもらうポイント、フルートで人気のメーカーなどについて詳しく解説します。
フルートの買取相場一覧表
まずは、フルートの買取相場を一覧で確認してみましょう。
ブランド | 商品名 | 型番 | 買取相場 |
---|---|---|---|
ヤマハ | フルート スタンダード | YFL-212 | 2~3万円 |
ムラマツ | GX カバードキィ C足部管 | GX カバードキィ C足部管 | 15~20万円 |
Pearl | Elegante カバードキィ | F-ED958 | 10~16万円 |
ミヤザワ | coSmo-2 | C足部管 カバードキィ | 10~15万円 |
サンキョウ | Silver Sonic | Silver Sonic | 3~7万円 |
フルートは値段の幅が広いので、買取価格もまちまちです。高いフルートなら50万円以上で取引されることもあります。
全体的な相場としては、状態の良いもので定価の3~4割ほどを目安としましょう。
買取相場の高いフルートの人気ブランド
フルートのメーカーには有名なものがいくつかあり、それらは特に人気があります。買取価格の高いメーカーやブランドには次のものがあります。
ヤマハ(YAMAHA)
世界的に有名な国内楽器メーカーといえばヤマハです。ヤマハのフルートは初心者でも吹きやすく、癖がないことで知られています。
価格や材質の幅も広いため、初心者からプロまで目的に応じて選べます。
「ピントアップアーム」というキーを支えるための軸がついていたり、「Eメカニズム」というE音を出やすくする構造になっていたりするのもヤマハのフルートの特徴です。
初心者向けの安価な製品も多いので、買取金額は平均的には安めの傾向です。
パール(PEARL)
パールは打楽器からスタートしたフルートメーカーです。
特徴は「一本芯金」や「ピンレス・メカニズム」という独自に開発した技術で、これらによって耐久性が確保されています。
パール製のフルートは、中高生を中心に吹奏楽向けとして人気です。キートラブルも少なく、上品な音色が出ることでも定評があります。買取価格は平均的で、数万~十数万円程度です。
ムラマツ(MURAMATSU)
ムラマツは国内メーカーとしては老舗に分類されるフルートメーカーです。国内で最初にフルートを作ったメーカーとしても知られています。
ムラマツのフルートはすべてハンドメイド制作されているのが特徴なので、価格はどれもやや高めです。
管体やキーなど、カスタマイズした品も多く出回っています。特にプロ、あるいは海外からも人気のメーカーです。
サンキョウ(SANKYO)
サンキョウは丁寧な作りで耐久性のあるフルートを制作するメーカーです。ハンドメイド制作されたフルートは最高の品質を誇ります。品によって買取価格はまちまちです。
初心者向けのフルートも扱っていますが、構造的にやや音が出しにくく、慣れないと扱いが難しいとも言われています。
逆に、サンキョウのフルートを慣らせれば他のメーカーのフルートも無理なく扱えるでしょう。そのきらびやかな音に憧れて購入する人も多いメーカーです。
ミヤザワ(MIYAZAWA)
ミヤザワもまたハンドメイド制作が特徴のフルートメーカーです。新しい素材や技術をどんどん取り入れ、今までにないフルートを発表し続けています。
そのためデザインよりも機能面に秀でたメーカーです。吹きやすさや手入れ、修理のしやすさでも定評があります。
明るくクリアな音色が特徴で、国内よりもアメリカ方面で高い評価を受けています。十数万円のフルートから数百万円のフルートまで扱っており、買取価格はまちまちです。
古いフルートは買取可能?査定でチェックされるポイント
古いフルートを売却する際、気になるのが状態によるマイナス査定です。
古いフルートや状態の悪いフルートは売却できるのか、またどこをチェックされるのか、査定のポイントについて解説します。
現行品か旧品番か
基本的に、古いフルートと現行のフルートでは新しいものの方が高値がつきやすくなります。新しいものほど、構造やデザイン、機能など進化しているからです。
一部ヴィンテージとして中古でも価値のあるものもあります。しかし、数十年前のフルートなど、古いものは構造が今のニーズと合わず価格がつきにくいものも多いです。
管体の汚れの度合い
息を吹き込んで扱う楽器なので、古い管体ほどどうしても汚れや水分の影響を受けやすく、価格に影響します。
特にフルートはその素材上、「酸化銀」による黒い皮膜が管体につくことがあります。シルバーポリッシュや専用クロスで落せるので、事前に落としておくのがおすすめです。
また、内部の水分も管体を傷めるため、日頃からよく拭き取っておきましょう。
管体やジョイントの状態
フルートの管体は金属でできているため、ゆがみ、凹み、キズなどに弱いです。これらがあると買取価格が下がってしまいます。
よく異常が出やすいのは、分解した管をそれぞれ繋ぐジョイント部分です。ジョイントの金属は薄くできているので少しの衝撃や力で歪んでしまいます。
また、ゴミや汚れが付着していると擦れて傷の原因になります。
これらは普段の取り扱い次第で変わる部分で、査定直前に自力で修繕できるわけではないため、普段の扱いが重要になります。
消耗部品の状態
フルート本体の消耗部品について、劣化したり摩耗したりしていないか確認しましょう。
確認したいのは次の4ヶ所です。
- タンポ
- コルク
- フェルト
- バネ
タンポは他の楽器にもある部品ですが、フルートのタンポは特に劣化しやすいといわれています。破れたり、縮んだりしていないかよく確認しましょう。
劣化がひどいようなら交換してから査定に出すのがおすすめです。
キィの連動箇所の可動性
キィの連動箇所に異常があるものも買取価格が下がります。フルートは1つのキィを動かすと、他のキィも連動する仕組みになっています。
そのため、1つのキィに異常があるとほかのキィにも異常が出ることが多いです。特にサビには注意しましょう。
また、キィが歪んで隙間ができてしまうと、音が鳴らない原因になります。あらかじめすべてのキィが正常に動くか確認しておきましょう。
収納ケースの状態
楽器に欠かせない収納ケースの状態や有無も買取価格に影響します。収納ケースは楽器を保護するもののため、収納ケースそのものには汚れや傷がついてしまうことも多くあります。
収納ケースは綺麗な状態の方が買取金額が高いので、もしもあまりに状態がひどいようなら収納ケースだけ買い替えることもおすすめします。
収納ケースをさらに保護するケースカバーを使用していると、収納ケースを美しく保てます。
フルートをできるだけ高く買い取ってもらうコツ
フルートはそのまま売却するのではなく、少し工夫するとより高く買い取ってもらえます。次のことに注意しましょう。
付属品や保証書を揃える
フルートの購入時についてきた付属品や保証書などはすべて揃えましょう。
買い取られたフルートは買取店を経由してほかのお客さんに売られますが、買い手としてはできるだけ新品に近い方が気持ちの良いものです。
購入時の箱やレシートまですべてとってあると、査定の際にプラス査定になる可能性もあります。
メンテナンスを行う
フルートは査定を依頼する前に、軽くメンテナンスを行っておきましょう。
- 本体を丁寧に拭いておく
- キーオイルをさしておく
- 管内部やタンポの水分を拭き取る
- ケース内のゴミを取り除く
査定の際に第一印象が美しいと、その分買取価格がアップしやすくなります。
故障があれば修理をする
高価なフルートを買取依頼する場合、壊れているなら修理した方が良い場合もあります。
壊れたフルートは買い取った後いったん業者側で修理に出さなければならないため、すぐに売りに出せません。すぐ売れる状態の方が、買取では好印象です。
ただし、買取価格や修理価格によっては修理しない方が良い場合もあります。修理内容や修理業者によって金額が変わってしまうため、いったん買取業者と修理業者それぞれに見積もりをとり、利益が出るか確認しましょう。
ほかの楽器と一緒に査定を申し込む
意外なポイントとして、ほかの楽器と一緒に売却することによる査定ボーナスを狙う方法があります。
買取業者はまとめて複数の品物を買い取った方が手間がはぶけるため、複数の品を売却する顧客には色をつけてくれることがあります。
このようなボーナスを狙うと、1点のみで売るよりお得です。
買取専門店に持ち込む
フルートを売却する際、買取専門店に持ち込むと高額で売却できます。買取専門店は売却ルートやノウハウが確立しているため、買い取った商品を売るのに余計なコストがかからず、そのぶん高い買取価格を実現します。
買取の依頼先としては他にもリサイクルショップや楽器専門店があります。リサイクルショップは知識のない店員が多いため、買取価格はやや低めになりがちです。
楽器専門店は買取価格は高めですが、複数買取によるボーナスなどを実施していないことも多く、買取したものを売却するノウハウも買取専門店に負けます。そのため、結果的に買取専門店の方が一番高額で売却できる可能性が高いです。