「捨てるのはしのびないけど、切手買取の相場ってどのくらい?」
「どんな切手なら、買取してもらえるの?」
「高く買い取られる切手ってどんなもの?」
今回は、使わない郵便切手や、コツコツ集めてきた切手のコレクション、また、ご家族が遺された「切手帳」がお手元にあるお客様の疑問にお答えします!
切手の買取相場一覧表~普通切手・プレミア切手~
郵便切手は、普通切手と記念切手に大別されます。
普通切手とは、現在、郵便局で買えるもので、制限なく何枚でも発行されます。
記念切手は、さまざまな行事やイベントにちなんだもの、収集用として絵柄、図柄が工夫されたもので、発行枚数は限定されます。その中でも、額面よりも高額での買取が見込まれるものを「プレミア切手」と呼びます。発行枚数が少ない・年数が古い・エラーが生じているといった条件を持ち、日本切手だけではなく海外切手も含まれます。まず、切手の買取相場一覧表を、普通切手とプレミア切手に分けて作成しました。
バラ切手なのかシート切手なのか、またその時代の需要や保存状態によって買取相場は変動するため、あくまで参考としてご覧ください。
▼切手買取相場一覧表(普通郵便切手)
普通切手の額面 | 買取相場 |
---|---|
50円未満 | 80~85%(シート切手) 50%前後(バラ切手) |
50円以上 | 85~90%(シート切手) 60%前後(バラ切手) |
500円・1,000円 | 90%前後(シート切手) 60%前後(バラ切手) |
※シート切手とは…同じ額面の切手が1枚のシートになって外枠の四隅が残っている状態のこと
※バラ切手とは…1枚ずつもしくは複数枚のみ繋がっている切手のこと
※バラ切手の買取相場は「仕分け済み」の状態を記載
普通切手はとは郵便局で販売されている絵柄の切手のことで、一般的に額面(切手そのものの価値)よりも少ない金額で買取されます。また、バラ切手よりもシート切手の方が買取相場が高いため、シートの状態であれば絶対に切り離さずに査定に出してください。
次に、額面よりも高額で査定される、プレミア切手の買取り相場一覧表を見てみましょう。
▼切手買取相場一覧表(プレミア切手の一例)
代表的なプレミア切手 | 買取相場 | 画像 |
---|---|---|
切手趣味週間記念
「見返り美人」(1948年) |
30,000~50,000円(シート)
3,000~6,000円(バラ) |
|
切手趣味週間記念
「月に雁」(1949年) |
20,000~30,000円(シート)
5,000~7,000円(バラ) |
|
切手趣味週間記念 | 2,000~7,000円(シート) | |
「ビードロを吹く娘」(1955年) | 数百円(バラ) | |
切手趣味週間記念
市川海老蔵(1956) |
7,000円(1シート) | |
中国切手
「赤猿(子ザル)」(1980年) |
100,000円前後(バラ) | |
中国切手
梅蘭芳 メイランファン(紀94) |
10,000円(1枚) |
上記の買取相場一覧表では代表的なプレミア切手のみ紹介していますが、プレミア切手には他にも沢山の種類があります。
切手買取で額面以上の価値あり!プレミア切手の種類
先述した通り、プレミア切手とは額面以上の金額で買取りされる、希少価値が高い切手のことです。
国内切手では、主に1955年(昭和30年)以前に発行された切手がプレミア切手とされています。これは、1950年代後半から1960年代頃に「切手収集ブーム」が起こったという時代背景が要因です。1955年以前の切手の多くは既にコレクターの手に渡っており、譲ってもらうしか入手方法がないため、価値が高いのです。
逆に1955年以降の国内切手は、どんなに保存状態が良くても、特別な値打ちがつかないことがほとんどです。
【記念切手】プレミア切手の種類
記念切手とは、国の大きな行事を記念して発行された切手の総称です。
- 明治天皇銀婚記念切手(1894年)
- 日露戦争勝利記念 北白川官能久(1896年)
- 日露戦争凱旋観兵式記念切手(1906年)
- 昭和立太子礼 儀式のかんむり(1916年)
- 飛行郵便試験記念切手(1919年)
- 全国緑化運動記念切手(1948年)
- 国土緑化運動記念切手(1949年)
- 立太子礼記念切手(1952年)
- 国体切手(第2回大会~第5回大会)
国体切手は第1回大会では切手が発行されておらず、第2回国体大会の切手が最も価値が高くなります。
【特殊切手】プレミア切手の種類
切手趣味週間記念「見返り美人」(1948年)
切手趣味週間記念「月に雁」(1949年)
特殊切手とは、郵便局が行っているキャンペーンなどで発行された切手の総称です。
冒頭の切手買取相場一覧上でご紹介した「切手趣味週間記念シリーズ」や、「国宝シリーズ」などが代表的なプレミア切手として挙げられます。
- 切手趣味週間記念「見返り美人」(1948年)
- 切手趣味週間記念「月に雁」(1949年)
- 切手趣味週間記念「ビードロを吹く娘」(1955年)
- 切手趣味週間記念「市川鰕蔵の竹村定之進」(1956年)
- 国宝シリーズ(1967年~)
- 20世紀デザイン/ミレニアム切手(1999~2000年)
国宝シリーズは第1次~第3次まで3回に分けて発行され、全種類揃っている場合は買取価格が高くなります。
また比較的最近発行された20世紀デザイン切手(ミレニアム)は、発行年数が比較的最近ですが、プレミア切手と言われています。
20世紀デザイン切手は発行枚数が多く、決まった時期に発行されていたため、希少価値は高くありません。
ただし全17集(各8種類×シート10枚)をまとめて買取に出せば、1万円以上の買取価格が見込めます。
【年賀切手】プレミア切手の種類
少女とウサギ(1951年)
富士山(1935年)
年賀切手とは、年賀状を発送する期間にのみ発行される特殊切手です。
- 富士山(1935年)
- しめ飾り(1938年)
- 円山応挙のトラ(1950年)
- 少女とウサギ(1951年)
- 翁の面(1952年)
プレミア切手と呼ばれる年賀切手は、全て1955年以前に発行された切手となります。
赤一色の単色刷り、赤と白の2色刷りはプレミア対象になりやすく、種類によって買取相場が大きく異なりますが、希少価値の高い種類のシートであれば、買取相場は1万円前後になります。
【航空切手】プレミア切手の種類
芦ノ湖航空切手(1929年)
きじ航空切手(1950年)
大仏航空切手(1953年)
航空切手とは、第二次世界大戦中を除く1919年から1961年までの間に、航空郵便専用として発行されていた切手の総称です。
自動車網が整っていない時代、遠方への郵送は航空郵便が最短。そして、航空郵便を送るには「航空切手」という特別な切手が必要でした。
- 芦ノ湖航空切手(1929年)
- きじ航空切手(1950年)
- 五重の塔航空切手(1951年)
- 立山航空切手(1952年)
- 大仏航空切手(1953年)
- コイル航空切手(1961年)
航空切手は発行期間が短いことからコレクターの人気があり、特に「芦ノ湖航空切手」や「きじ航空切手」は希少価値が高く、シートであれば1万円前後の買取相場になります。
【沖縄切手】プレミア切手の種類
沖縄切手(琉球切手)とは、第二次世界大戦後にアメリカ軍が沖縄を統治していた時代に発行された切手の総称です。
正確に言うと、1945年~1953年6月までに発行された切手を「沖縄切手」と呼び、1953年7月~1972年までに発行された切手を「琉球切手」と呼びます。
切手には「琉球郵便」と記され、お金の単位は、¢(セント)です。
- 沖縄 第1次普通切手(1948・1949年)
- はと航空切手(1950年)
- 植林記念切手(1951年)
- 琉球大学開校記念切手(1951年)
- 琉球政府創立記念切手(1952年)
- 天女航空切手(1951~1954年)
- 米ドル加刷(1959年)
沖縄切手は独特なデザインのためコレクターの人気が高く、1枚で数万円の価値が付く種類もあります。
【軍事切手】プレミア切手の種類
軍事切手とは、軍が運用・管理している軍事郵便で、軍人(下士官)が使用するために発行された切手の総称です。
日本の軍事切手は1910~1944年に発行されており、大衆向けの切手ではないため発行枚数が少なく希少性がとても高いです。
- 軍事加刷Ⅰ型(1910~1914年)
- 軍事加刷Ⅱ型(1924~1933年)
- 青島軍事切手(1921年)
- 大正白紙軍事切手(1913年)
- 旧大正毛紙軍事切手(1914年、1924年)
- 新大正毛紙軍事切手(1928年、1933年)
日本の軍事切手は「縦横サイズ」や「軍事の文字間」などで種類が分類され、それぞれの価値も異なりますが、数万円の買取価格になることが多いです。
この他、ドイツで発行された「軍隊の日切手」や、第二次世界大戦中に東南アジア諸国で発行された「南方占領地切手」なども挙げられます。
第一次国立公園切手
第一次国立公園切手は、1936年~56年に発行された切手です。
美しい大自然の風景を全国民が楽しめるようにと国立公園法が制定されたのは1931年のことです。
1934年には、瀬戸内海と雲仙と霧島において国立公園が指定されました。これらの風光明媚な公園を紹介する目的で発行されたのが、第一次国立公園切手です。
戦前の国立公園切手は以下のものです。
- 富士箱根国立公園(1936年)
- 日光国立公園(1938年)
- 大山・瀬戸内海国立公園(1939年)
- 阿蘇国立公園(1939年)
- 大雪山国立公園(1940年)
- 霧島国立公園(1940年)
- 大屯・新高阿里山国立公園(1941年)
- 次高タロコ国立公園(1941年)
戦後には、1949年発行の吉野熊野国立公園や1956年発行の西海国立公園が発行されています。
中には5,000円を超える評価額の切手もあり、特に「赤色の切手」「青色の切手」
は高い評価が期待できます。
コイル切手
切手は、何枚かの切手がつながったシートの状態で販売されています。コイル切手は、自動販売機用に作成されていたロール状の切手のことです。
自動販売機にセットするために、1枚ずつ繋がったコイル状になっています。縦につながっているため上下だけに目打ち跡がある点が特徴です。
コイル切手が始まったのは1933年の田沢切手で、現在は製造していません。コイル切手は、流通量が多いものについてはあまり高値にはなりません。
高額買取されるのは、春日大社が描かれた第一次昭和切手14銭や五重塔が描かれたコイル航空切手等の希少性が高いものです。2007年に自動販売機はすべて撤去されましたが、機械の撤去時に、印字前のロール状の切手が放出されることがあり、ロールのままのコイル切手は高値で取り引きされることがあります。
また、何枚の切手がつながっているか、使用しているかどうかや保存状態でも査定額は変わります。
希少性が高いコイル切手であれば、切り離していても高値買取が期待できます。
【中国切手】プレミア切手の種類
中国切手とは、1949年以降に中国郵電部郵政総局から発行された切手の総称です。
特に1966~1976年の文化大革命時代に発行された「文革切手」は、切手収集が禁止されていたという時代背景があるため、とても希少価値が高いプレミア切手となります。
- 全国の山河は赤一色
- 毛主席シリーズ(1968年14種類)
- オオパンダシリーズ(1963年3種類、1973年6種類)
- 年賀切手「赤猿(子ザル)」(1980年)
大革切手「毛主席シリーズ」とは、毛主席の長寿を祝う・毛主席の最新指示・毛主席像・毛主席の長寿をたたえるなど全14種類があります。
中でも「全国の山河は赤一色」は半日しか発行されなかったため希少価値が非常に高く、過去にオークションで数千万円の値段が付いたこともあります。
1980年に中国初の年賀切手として発行された「赤猿(子ザル)」は日本でも人気が高く、バラの状態でも買取相場は10万円前後です。
中国切手の特徴は、シリーズが4枚、6枚とセットになっていること。切手に通し番号が振ってあり、セットの枚数がすべて揃っていることが価値を高めます。「赤猿」のように、小型シートで1枚単品のものもあります。お土産品としてセットで販売されていたものが残っていると、高値になります。
また、中国切手と呼ばれているのは、「中国人民郵政」と表記されているもの。「中華民国」という表記のものは、中国切手とはされないので注意が必要です。
プレミア切手をお持ちの方へ
基本的に消印がある使用済み切手は買取不可ですが、プレミア切手の中には消印があっても買取されるケースがあります。
プレミア切手が手元に1枚でもある場合は、まず査定に出すことをおすすめします。
切手の状態が悪いと買取NG!保管方法にご注意を
どんなに価値があるプレミア切手でも、保管状態が悪いと買取り価格が下がります。状態によっては買取り不可となってしまうので、ご注意ください。
切手そのものが…
× 破れている
× 汚れやシミが付いている
× 折れている
× 表面が日焼けしている
× 表面に剥がれがある
× 裏面の糊が落ちている
上記は「切手そのもの」の状態で、シート切手の「耳紙(フチなどの余白部分)」であれば買取り不可にはなりません。
切手の買取価格を下げないためにも、正しい切手の保管方法を確認しておきましょう。
切手の保管方法と注意点
大切な切手の保存状態の悪化を防ぐために、保管方法にはご注意ください。
保管方法の注意点
・切手は台紙やアルバムなどで保管
・湿度が高い場所を避けて保存
・温度差が高い場所を避けて保存
・直射日光が当たる場所を避けて保存
切手は外気に触れないよう、台紙やアルバムなどに入れて保管しましょう。
湿気の多い場所や温度差が高い場所に保管すると、カビ・湿気による傷みだけではなく、切手裏面の糊同士がくっついて破れや剥がれの原因になります。
また直射日光が当たる場所に保管をすると、切手が日焼けをしてしまいます。
切手を手で触ってしまうと皮脂が付いてシミ汚れになりやすいため、ピンセットや手袋を使うことをおすすめします。
切手の買取相場よりも高額で査定!4つのポイントとは
切手を高額で査定してもらうために、買取相場を知っておくことはとても重要です。
ただし、切手の買取相場よりも高額で査定してもらうために、他にも知っておきたいポイントがあります。
高額買取のための4つのポイント
①バラよりもシートで買取に出す
②バラ切手は仕分けをしておく
③早めに切手買取に出す
④実績のある業者に切手の買取を依頼する
この章では、大切な切手を1円でも高く買取ってもらうための、4つのポイントを解説します。
①シート切手は絶対にバラさない
買取りに出すのがシート切手(1枚で繋がっている状態)の場合、絶対にバラさないでください。
切手市場では「シート切手=未使用品」となるため、バラ切手よりも高額で買取りしてもらえます。
特にシートに絵柄が入っている特殊切手は、1枚でも切り離した時点で買取り価格が大幅に下がってしまうので注意が必要です。
切手の保存状態に注意し、絶対にバラさずにシートの状態で査定に出しましょう。
②バラ切手は仕分けをしておく
バラ切手が多い場合、仕分けをしておくと高額で査定してもらえます。
仕分けしないでバラ切手を買取に出すと、査定額が低くなるだけではなく、最悪の場合は査定を断られることもあります。
バラ切手の仕分け方法(一例)
・クリアファイルや小分け用ジップロックで整理
・台紙張りにしておく
・同じ額面や同じ絵柄でまとめる
・区切りの良い枚数でまとめる(10枚・25枚・50枚など)
ただ、買取り業者や持ち込み方法によって、指定の仕分け方法は異なります。
切手買取の査定に出す前に、「どのような形で仕分けすれば良いのか」を予め買取り業者に確認しておくと安心です。
③早めに切手買取に出す
不要になった普通切手やプレミア切手は、早めに買取に出すのが得策です。
というのも、「買取価格が上がるかも?」と期待して長期間保管をしても、
また切手コレクターの減少により、プレミア切手の買取価格は年々下がってきています。
不要になった切手は、なるべく早く切手買取りに出すことを心がけましょう。
④切手買取の実績がある業者に査定を依頼する
不要になった切手は、専門知識や買取相場を熟知している、切手の買取実績のある業者に査定を依頼してください。
特にプレミア切手の場合、街の金券ショップなどではその価値が分からず、買取り金額が低くなってしまう可能性があります。
切手の買取実績がある業者であれば、プレミア切手の査定力が高く、高額買取りしてもらえる可能性が高いです。
切手買取はどこがいい?実績豊富なモノ・ループへ!
「価値があるのか分からない」というプレミア切手がお手元にあれば、まずはモノ・ループで査定をおすすめします。
金券ショップなどではプレミア切手の価値を見極めることが難しく、普通切手と同様の買取価格が提示される可能性があるためです。
モノ・ループは普通切手はもちろん、プレミア切手を買取相場よりも高く査定致します。
まずはお気軽にお問合せください。